あの時、ターンパイクの上りで一気に抜いていった排気音・白煙・赤いテールライト、そしておぼろげに見えた緑の車体・・・。
自分の記憶の底深く焼き付いたあの『KR250』がついに来た。
車齢25年の初期型KR250A1だ。タンデムツインと言う珍しいエンジンレイアウトを持ち、吸排気系統が全て右側面に来ている。
久々に引っ張り出した『ROYAL ENFIELD』は新参者の2サイクルレーサーレプリカ(既に懐かしい言葉だ)KR250の基本設計が己のそれよりも30年も新しいのに、実車齢は15歳年上と言う事にショックを受けたのか、KRの吐く白煙に負けじと「モクモク」白煙を吐き続けた(ホントはオイル下がり…悲しいENFIELD)
ジャンク価格だったので当然完璧な状態では有り得ないと覚悟していたが、持病の心臓病(クランク軸同調不良)は発症しておらず、パワーバンドが「ドッカーン!」と始まる6,000rpmを越え9,000rpmまで回った。(初対面でそんなに回してはいけないのだが…)9,000rpmでミスファイヤーを起こしたのがちょっと気になるものの、まぁまぁ良かろう。
ただもう一つの持病、燃料コック不良による「お漏らし」は発症しており、ガソリンがタラタラ漏れる。まぁ、ここらの症状は、互換性があると言う部品がまだ入手できるので大丈夫だろう。
少しずつコンディションを整え、健康な状態で動態保存が出来ればと思った納車日である。